The Burton Blog

Burtonチームへようこそ: 深田茉莉

常に自分自身にフォーカスする

2022年初出場のワールドカップビッグエアでいきなり優勝、その後も数々のコンテストでリザルトを残し一躍シーンの注目の的になったウィメンズライダー深田茉莉を知っていますか?物腰柔らかなその笑顔からは想像もできない負けん気の強さで難易度の高いトリックを数々とメイクする。そんな彼女が新たにBurtonチームの一員となりました。

まだ若干16歳ながら高回転を巧みに操り、メンズ顔負けのスタイルでストンプする茉莉。今回のインタビューでは彼女のスノーボードのルーツ、そして目指すべきスノーボードのスタイルに迫ります。

LP_230923_Portrait_Mari_FUKADA_0025.jpg
Photo: Lee Ponzio

はじめに、スノーボードを始めたキッカケは?

4人兄弟なんですけど元々兄と姉がスノーボードをやっていて、それで自分も自然とスノーボードを始めました。初めて板に乗ったのは7歳のときで、そこから地元に近い奥美濃スキー場や高鷲スノーパーク、ひるがの高原スキー場をベースに滑っていましたね。最初は普通に滑るのが楽しいって感じでパークは全然やっていなかったんですけど、兄がスロープスタイルをやっていた影響もあって自然とジャンプとかジブに入るようになりました。

IMG_3117.jpeg

スロープスタイルを本格的にやり始めたのはいつ頃?

小学6年生の頃ですね。兄はJSBAのプロ資格を持っているんですが、小さい頃から一緒にYAMAZEN AICHI QUESTに通って、コーチから教えてもらいながら練習していました。そこから、徐々に大会とか出るようになっていった感じですね。

始めた当初はお兄ちゃんの影響が大きかったと思うんだけど、今でも一緒に滑るの?

シーズン中は、どうしても海外に行っていることが多いので最近は全然一緒に滑れてないですね。日本にいるとき、タイミングが合えば奥美濃で滑れるって感じです。滑る機会は少ないですが、兄が東京の大学に進学するタイミングで自分も埼玉クエストに通うために引っ越したので今は埼玉で一緒に住んでいます。兄は週末埼玉クエストでバイトをしているので、普段から送迎だったりとかサポートをしてもらってます。

_LMP7264_MariFukada_Ponzio.jpg
Photo: Lee Ponzio
F5F79E27-DDB2-4EBD-B7D7-22432BFA9755.jpeg

自分の中で成長のキッカケとなった出来事とかってある?

14歳の冬、安比高原スキー場で練習中にコーチの佐藤康弘さん(以下、やっさん)に言われた一言が忘れられないですね。その日はコンディションが悪くて、他のライダーたちは早めに練習を切り上げて山を降りていっていたんです。自分もみんなと一緒に降りようかなと思っていたときに、やっさんから「こういうときに頑張れないと、上には行けないよ」と言われてその一言でハッとしたんです。自分の目標は高かったし、練習量では他の人たちには絶対負けたくないと思っていたからそこから大きく意識が変わりましたね。

コーチのやっさんに大きく影響を受けているということだけど、出会いは?

YAMAZEN AICHI QUESTで滑っていたとき、たまたまやっさんが来ていたんです。そのとき「あの人が大塚 健くんとかを教えているコーチの人だよ」って教えてもらって、お願いして1時間くらいジャンプを見てもらいました。たったの1時間アドバイスをもらっただけだったんですけど、そこからストレートのジャンプが見違えるように大きく変わったんです。その瞬間、この先スノーボードで上を目指すならこの人についていくしかないと思ったんです。そこから本格的にコーチになってもらい、中学時代は長めの休みを利用してやっさんのいる埼玉に行って、また愛知に帰ってきて学校に行くという感じでした。

スロープスタイルを続けるモチベーションはどんなところにある?

一緒に滑っている周りの存在がモチベーションになっていますね。Burtonチームの岩渕麗楽ちゃんとかス・イミーンとかと一緒に滑ることが多いのですが、自分より上手い人たちと滑って、自分が出来ないトリックをメイクするのをみてかなり刺激を受けてます。大きい大会で結果を残している人が身近にいるのでそういう存在を見て、自分ももっとやらなきゃと思ってます。

性格的にはストイックなの?

ストイックというよりは負けず嫌いという感じですね。練習しているときも他の人より早く練習はやめたくないみたいな。ただ、周りがどうっていうよりも自分は自分自身にフォーカスしてやれることを最大限にやるという気持ちでいます。

これまでで一番思い出深い大会は?

昨年Copper Mountainで行われたワールドカップビッグエアですね。初めてのワールドカップだったんですけど、とにかく楽しもうと思ってました。大会自体はアイテムも大きかったんですけど、その前の9-10月でニュージーランドで同じようなサイズのジャンプも飛んでいたので、トリックとかの不安はなかったです。本番では緊張しすぎないよう自分に言い聞かせて、笑顔でやりたいトリックにチャレンジしました。いろんな人からの応援もあったし、結果的に優勝できて凄く嬉しかったです。

カッコいいのは当たり前、その上で影響力の大きいライダーになる

Burtonとの出会いとBurtonチームの印象を教えて。

スノーボードに初めて乗ったのがBurtonの板で、確か黄色い板(After School Special)でした。子供用の板だったと思います。それから違うブランドのボードも乗ったことはあるんですが、バインディングとブーツはずっとBurtonしか使ってこなかったですね。やっぱり足回りのフィーリングはBurtonが一番信頼できたんですよね。大会に本格的に出るようになってからは、ボードも結局Burtonに戻ってきて、ここ数シーズンはウェアもBurtonを着ていました。

Burtonチームの印象は、多種多様なライダーが揃っているというイメージです。大会をメインにパークを滑るライダーもいれば、大会後のキャリアで映像をメインに活躍しているライダーもいる。ただ共通しているのは、それぞれのライダーがそれぞれのライダーらしさでスノーボードの魅力や楽しさを伝えているなって感じです。カッコいいのは当たり前で、その上でシーンに対して影響力の大きいライダーが多いですよね。自分もそんなライダーになれたらなと思ってます。

_LMP9114_MariFukada_Ponzio.jpg
Photo: Lee Ponzio

今シーズンの目標は?

昨シーズンまではフロントサイド、バックサイドが自分のメイントリックだったんですけど、今シーズンはCABやスイッチバックなど自分の苦手なトリックのメイク率を上げていくことと1080は確実にメイクできるようになりたいですね。1260も全方向回せるようになりたいですね。あとは、大きなところでいうとX Gamesなどの注目度が大きい大会で結果を残したいです。

最後に、今後なりたい理想のスノーボーダー像は?

フィルミングとかの世界にも興味はあるのですが、まだ自分にはわからないのが正直なところです。今は、大きな大会で結果を残すことにフォーカスしています。憧れのライダーがBurtonのゾーイ・サドウスキー・シノットなんです。滑りのスタイルも性格も含めて凄く好きで。ゾーイや麗楽ちゃん、大塚健くんとか凄い人たちが周りにたくさんいるので自分も切磋琢磨しながら自分らしいスタイルで結果を残していきたいと思います。

茉莉のInstagramもフォローしましょう!


SHARE