The Burton Blog

アウトドアで成長するLGBTQ+コミュニティ

癒しを求め、アウトドアへ出かけて自然を感じる。みなさんにとって、ごく当たり前のことでしょう。昨今、より多くの人々が何らかの形でコミュニティに属し、仲間を作り、アウトドアを通じて深いつながりを築いています。しかしながら、一部の人々にとっては決して当たり前のことではないのです。残念ながら、アウトドアを楽しむ機会は公平だと言えないのが現実です。アウトドア業界におけるマイノリティのレプリゼンテーションは大きな課題であり、クィアやトランスジェンダーが自分らしくいることへの障壁となっています。

LGBTQ+をサポートするアフィニティグループ、The Venture Out Project(TVOP)は、アウトドア業界をよりインクルーシブなものにするため様々な取組みを行っています。今回は、TVOPのマーケティング兼パートナーシップコーディネーターのアナ・セイラーに、アウトドア業界におけるクィアやトランスジェンダーの認知度向上、レプリゼンテーション、コミュニティの重要性について話を聞きました。

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TVOPのマーケティング兼パートナシップコーディネーターのアナ・セイラー
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TVOPのベースキャンプ

TVOPにとって、最大のミッションは何ですか?

TVOP最大のミッションは、アウトドアの世界でクィアとトランスジェンダーの大きなコミュニティを築くことです。「自然のなかで時間を共有したい」と願うクィアのためのスモールグループとして始まり、今ではコミュニティと呼べるまでに成長しました。「自然のなかで自由を感じたい」という共通の想いがあったからこそ実現できたと思っています。

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自分のアイデンティティを見つめ直すうえで、アウトドアはどういった役割を担ってきましたか?

以前からアウトドアが好きで、家庭菜園やガーデニングをやっていたのですが、そういった場所には多くのクィアが集まっていました。働いていた農場でもたくさんのクィアに出会いましたし、長いものに巻かれない人たちを惹きつける何かがあるのでしょうね。

TVOPが持つ影響力の大きさに気づき、LGBTQ+のためのコミュニティを作れたと実感したのはいつ頃ですか?

時間の経過と共に、少しずつ実感していったと思います。私のような白人女性で、見た目だけでなく考え方も女性的というのはある種の特権です。そうでない人たちにとって、いかにアフィニティグループが重要であるかを感じるシーンは多々ありました。特に、私と違って体と心の性が一致していない人たちは、とても複雑な想いを抱えています。みんなの話に耳を傾けると、コミュニティが大切な存在であることを再認識できるのです。今私たちが取組んでいることは、クィアやトランスジェンダーにとって本当に必要なことだと思っています。

なぜ人々はアウトドアに癒しを求めるのでしょうか?

自然は誰に対しても平等です。だからこそ、普段は本当の自分を隠しがちなクィアやトランスジェンダーも自分らしくいられるのだと思います。身を守るためだけでなく、例えば自分自身でも気づいていなかったり、はたまた気づくための手段やコミュニティ、環境がなかったり、本当の自分を隠すのには様々な理由があります。ただ共通して言えるのは、自分らしく正直に生きることは、クィアやトランスジェンダーに非常に重要なのです。

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自分らしくいることは信頼につながり、信頼はコミュニティの成長へとつながります
– アナ・セイラー

マイノリティと呼ばれる人たちにとって、いかに自分たちの居場所を見つけることが大切なのか。十分に理解していない人たちのために、TVOPのようなグループの必要性を説明していただけますか?

「誰だって自由に外を散歩できるでしょ?」と言われることがあるのですが、私は「そうだけど、実際はそうじゃない」と答えます。

もちろん、クィアにとっても安全な場所はあります。しかしながら、必ずしも誰もが安心して外を出歩けるわけではありません。特に田舎で暮らすトランスジェンダーにとって、安全性は大きな懸念事項です。「まわりに攻撃的な人はいないか?」「外出時のトイレはどうすれば良いのか?」など、常に心配ごとが絶えないのです。

私たちにとってコミュニティは心の拠りどころであり、癒しなのです。やはり共感し合える人たちと一緒にいることが大切ですからね。

TVOPやアウトドアコミュニティは、今後どうなると思いますか?

クィアにアウトドアの魅力を伝えるためのベースキャンプがあるのですが、バーモント州の広大な敷地のなかにあり、個人的にとても大きな可能性を感じています。クィアの結婚式ができたり、アウトドアやヨガ、環境問題に関するワークショップなども提供しているリトリートスペースなのです。また、体が不自由な人たちに向けたアウトドアプログラムも企画しています。誰でも参加できるガーデニング教室なども考えていますよ。

Burtonのようなブランドにとって、なぜLGBTQ+コミュニティをサポートすることが重要なのでしょうか?

Burtonをはじめとしたパートナーは、TVOPやクィアコミュニティに表現の場を与えてくれます。きっと、それが最も有益なものだと言えるのではないでしょうか。機会を与えられるまで、クィアの多くは表現の必要性に気づいていなかったのです。与えられて初めて、「自分を表現するって、こんなに気持ちが良いものなのか」と知るのです。

私たちのことをブログやSNSに書いたり、アウトドアを楽しむクィアの写真を掲載したり、はたまたクィアが撮った写真を発信したり、TVOPに表現の場を提供することは、クィアコミュニティの認知度アップにつながります。それこそ、このブログで写真を目にすることで、多くの人たちが私たちとのつながりを感じてくれるでしょう。特にクィアやトランスジェンダーが目にすることで、自分の居場所があることに気づいてくれるのです。

クィアコミュニティをサポートするため、アウトドアブランドにできる最も効果的なことは何でしょうか?

最近では、プライドパレードやLGBTQ+イベントのために多額の寄付が寄せられています。とても素晴らしいことであり、おかげで私たちも活動を続けることができます。でも、これ以上のレインボーTシャツは必要ありません。アパレルに関して言えば、例えばトランスジェンダーにヒアリングし、より体にフィットするものを作れたら良いですよね。また、クィアがショッピングしやすい環境を作ることで、コミュニティをサポートすることもできます。ジェンダーニュートラルな試着室を作ったり、その程度のことで良いのです。大切なのはクィアやトランスジェンダーを巻き込むことで、中長期的に見れば、必ず大きな違いが出てくるでしょう。

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安心して外を出歩けることは特権であり、多くのクィアが日常的に体験できるものではありません。今こそ、誰もが公平にアウトドアを楽しめる環境作りが必要なのです。BurtonはLGBTQ+コミュニティの代弁者となり、リスペクト&サポートする伴走者を目指します。

Burtonでは、LGBTQ+コミュニティの人々に適したプロダクトを作り、広告やコンテンツを通してマイノリティの認知度向上に務めます。やるべきことは山ほどありますが、未来に大きな可能性を感じています。クィアやトランスジェンダーの人々が自分自身を表現でき、安心できるコミュニティに属し、何よりアウトドアを楽しめるよう、TVOPへのサポートとして$20,000を寄付します。


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