パーパスアップデート: 2024年Burtonが目指す公正な報酬目標とベンチマーク
パーパス経営のブランドであり、B Corp認証企業として、私たちは全ての労働者に生活賃金を受け取る権利があると信じています。国際労働機関（ILO）は生活賃金を労働者の基本的権利と宣言していますが、まともな生活水準を担保できない不十分な賃金は依然としてアパレル業界の労働者が直面する最も重要な問題の1つです。だからこそ、Burtonは全従業員、契約社員、および主要サプライヤー工場の労働者に対して100％公正な賃金を支払うことを約束します。
今年、私たちは目標の進捗状況とサプライチェーン全体の労働者に対して取り組むべき課題を明確にしました。サプライヤー工場の労働者の平均報酬データを収集し、現地の生活賃金額と比較し、現在どれだけのサプライチェーン労働者が生活賃金以上を得ているかを特定したのです。この分析と調査結果は、賃金格差を是正するための戦略を策定し、公正な報酬の公約に対する説明責任を果たすために不可欠なものでした。
生活賃金とは？
公正労働協会（FLA）のメンバーであり、B Corp 認証企業としてグローバル生活賃金連合（GLWC）の家族レベルでの生活賃金定義に従っています。この定義によれば、労働者は標準的な労働時間内で自分自身と家族が適切な生活水準を維持するのに十分な額を得られるべきです。生活賃金とされる金額は、生活費の違いにより、国、地域、さらには都市によっても異なります。
注意しなければいけないのは、生活賃金と最低賃金は同じではなく、多くの地域でその差は大きいということです。最低賃金は、雇用主が法的に支払うことを義務付けられている最低額です。多くの国では、最低賃金は生活費に見合うように引き上げられないため、労働者が基本的なニーズを満たすことが難しくなります。労働者が尊厳のある生活を送ることができるようになるための生活賃金は、最低賃金よりもはるかに高いものです。
サプライチェーンにおける報酬の測定方法
私たちはBurtonのサプライヤーがあるすべての地域において、GLWCの生活賃金ベンチマークを使用して、地域ごとの生活賃金を算出しました。GLWCは世界的に認知され、高く評価されているアンカー・メソドロジーを用いて地域レベルの生活賃金額を決定しています。アンカー・メソドロジーは特定の地域の平均家族サイズと家族あたりの労働者数の推定値を使用して、家族レベルの生活賃金を計算します。この方法では、現物支給やボーナスなどの手当を含め、基本賃金以外の貢献も考慮します。工場労働者は、世帯内で複数人の経済的責任を負っていることを考慮し、個人レベルの生活賃金ではなく、家族レベルの生活賃金を基準としました。
結果: ベンチマーク調査と改善計画
私たちは、サプライヤー従業員の41%が現地の家族レベルの生活賃金以上の収入を得ていることを明らかにしました。サプライヤー全体では、平均給与と生活賃金の間に-4％の格差がありました。
労働者の生活水準向上への取り組みは、私たちがサプライチェーンにおける労働者の賃金の保護と支援に真剣に取り組むことを意味します。サプライチェーン分析の結果をもとに、私たちはサプライヤーおよび現地のコミュニティと協力して、工場労働者の賃金上昇を阻む障害を特定するため、より深い賃金査定を実施します。
また、このデータを活用して毎年実施している「責任ある購買慣行サプライヤー調査」と連携し、調達慣行を調整することでサプライチェーンにおける生活賃金をどのように支援できるかを特定します。FLAが開発した最善の慣行や拡張可能なツールと組み合わせることで、私たちは公正な報酬を策定し、実施することができます。
今後の展望
公正な報酬を実現するための活動を誇りに思いますが、自社のサプライチェーン内および業界全体でまだ進展が必要であることを認識しています。今後2年間、私たちは公正労働協会およびサプライヤーと協力し、私たちが特定した賃金格差を解消するための戦略を策定、実施、改善していきます。