Burton博物館、ド派手でユニークなアウターウェア
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スノーボードはスキルと同じくらい、スタイルが注目されてきました。
スノーボードでは全く同じ滑りをする人は誰一人おらず、誰もがオリジナルのスタイルを持っています。パーク、ストリート、バックカントリー、どんなスタイルであっても私たちは、一人一人が異なる滑り方で自己表現をしています。何を着るかも同じことです。だからこそ、私たちは長年にわたって、常に派手で目を惹くユニークなアウターウェアの開発にこだわってきました。
スノーボードに限らず、私たちみんなが同じ格好をしていたら面白くありませんよね?
90年代初期の奇抜でカラフルなデザインや2000年代のチェック柄、ヘビ柄、さらには「スキーヤー」デザイン(これについては後述します)に至るまで、私たちは長年にわたって、ちょっとやりすぎていたかもしれません。 ときには、親御さんや偉い人たちを怒らせてしまったこともあるでしょう。
それでは、早速詳しく見ていきましょう!
Freelight Shell - Print/Black (1991)


これは、90年代初頭のモデルです。スノーボードが注目を浴び始め、ポップカルチャーが80年代後半の流行を引きずっていた時代です。その頃は、誰もがこぞってタートルネックやモックネックを着ていました。言うまでもなく91年のFreelight Shellは、そのすべてのトレンドを抑えていました。インサレーションなし、フード収納型のプルオーバーは、スプリングライディングを目的に開発され春らしい雰囲気の中でのんびり滑るのにピッタリでした。すべてのカラーが鮮やかな色合いの中で、このプリントと黒の組み合わせは、チームライダーからの特別なリクエストだけでなく、Burtonが初めてジャケットにプリントを取り入れた記念すべき一着でもありました。
[ak] Nitraid Jacket + Pant - RealWeed (2006)
![[ak] Nitraid Jacket + Pant - RealWeed (2006)](/blogs/media/images/ak_Nitraid_Jacket__Pant_-_RealWeed_2006.width-767.jpg)
![2. [ak] Nitraid Jacket + Pant - RealWeed (2006)](/blogs/media/images/2._ak_Nitraid_Jacket__Pant_-_RealWeed_2006.width-767.jpg)
「親や偉い人たちを怒らせてしまったかもしれない」と言ったのはこれがあったからです。多くの州で「悪魔のレタス」(マリファナの俗語)が合法になるずっと前から、私たちはそれがクールなカモ柄になるだろうと考えました。[ak]と日本のデザイングループNitraidとのコラボレーションで、ジャケットとパンツの両方に「リアルウィード」カモ柄が採用されました。これは、一般的なリアルツリーカモ柄を模倣したものですが、よく見るとマリファナのバッズになっています。
遠目には、ただの洗練されたカモ柄に見えます。しかし、よく見てみると、両親はあなたがポケットに何を隠しているのか知りたくなったことでしょう。
Cargo Elite Pant - Plaid Red (2006)
もし、あなたが2000年代半ばにスノーボードをしていたなら、プレイド(チェック柄)プリントがスノーボードシーンのみならずあらゆる業界で人気だったかをよくご存じでしょう。 当時、誰もがランバージャック(木こり)スタイルのヴィンテージを意識していました。その中で人気だったのがロイヤルタータンでした。このパンツは、カーゴポケット、ゆったりとしたローライズフィット、そしてその時代を象徴する派手なプリントで、女性ライダーたちに人気のアウターウェアでした。


Audex Duffel Jacket - Mocha Plaid(2006)
もう1つ2000年代半ばのチェック柄ブームのアイテムを紹介します。Burtonファンの中で圧倒的な人気を誇ったのがアルパインロッジコレクションの一つであるこのモカプレイド柄でした。 今でも毎年冬になるとリゾートやロッジでこの柄を見かけるほどです。しかし、このモデルが特別だったのはデザインだけではありません。当時ユニークだったのは、MP3対応機能でした。Motorola オーデックステクノロジーを採用し、Bluetoothで携帯電話や音楽プレイヤーに接続することのできたこのジャケットは、袖にコントロールモジュール(発信者ID表示機能付き!)が内蔵されていました。つまり2006年には、リフトに乗っているときに電話に出て友人に自慢できたということです。
Analog Valve Jacket - Off-White (2007)


常識を打ち破り、当たり前を拒むためにデザインされたアウターウェアラインのAG(アナログ)は、決して同じことを繰り返したり、皆がやっていることを真似したりするものではありませんでした。だからこそ、スキーヤーがたくさん描かれたスノーボードジャケットを作ったのです。AGが設立当初から掲げていたミリタリーや革命的なインスピレーションを持ちつつも、Valve Jacketはスノーボーダーらしい「自由に楽しむ」という姿勢を体現していました。
このジャケットを着てスキーヤーに雪をぶっかけたら、どれだけ最高だったでしょう?
Ronin 2L Jacket - Day Glo Green Snakeskin (2007)


BurtonのRoninアウターウェアコレクションは、その名の通り主を持たない侍のように、型にはまらない揺るぎない個性が特徴でした。2002年から2009年まで展開されたこのコレクションは、ルーズなフィットに派手なデザイン、そしてユニークな機能を備えていました。2007年のRonin 2Lジャケットは、まさに象徴的なアイテムです。ゲレンデでこれを着て滑っていれば、このデイグローグリーンのスネークスキン柄が多くの人の目を釘付けにしたでしょう。さらにセットアップで目立つためにお揃いのビブパンツもありました。
[ak] PTT 2L GORE-TEX Jacket - Half Life (2007)


今でこそプリント柄のGORE-TEXジャケットは一般的になりましたが、2007年以前のモノクロジャケット主流の時代には珍しいアイテムでした。実際、この[ak] PTT 2L GORE-TEX Jacket - Half Life は、Burtonとして初めてのプリント柄GORE-TEXジャケットになりました。さらに 、グラフィックには1987年のDCコミックの名作「スーパーマン対モハメド・アリ」をデザインに採用し、20年近くたった今でも注目を集める象徴的なプリントです。実はデザインに注目が集まりがちですが、Motorolaのトランシーバーと連動するオーデックスプッシュトゥトーク機能も搭載していました。これはあらゆる面で革新的でした。
[ak] 2L Turbine Jacket - Roasted Brown Smoke Camo (2008)


2007年にBurton初のプリントGORE-TEXジャケットを世に送り出した後、翌シーズンもデザイナーたちは限界に挑戦し続けました。新しいGORE-TEX 70Dパフォーマンスシェルに、鮮明なローストブラウン・スモークカモプリントを施した2008年モデルは、BurtonのGORE-TEXへのプリント技術がさらに一歩前進したことを示しました。さらに、このプリントは[ak] 2L Turbine Jacketだけでなく、アウターウェア、ベースレイヤー、バックパックを含む[ak]ラインのほとんどの製品に採用されました。
Ronin One Piece - Forest (2009)


子どもの頃、ワンピース(つなぎ)のスノーウェアは決してかっこいいものではありませんでした。しかし、Burtonのデザイナーは可能性を感じ、新たな価値へと挑戦しました。Roninラインのルーズなシルエットに、派手なデザイン、そして型破りなテイストは、デザイナーにとって完璧な「空白のキャンバス」でした。1枚の逆光の写真をワンピースに落とし込むという新たな開発プロセスは技術的に非常に困難でしたが、デザイナーたちの多大な努力により、スタイリッシュなワンピースのアウターウェアが完成しました。
Launch Jacket - Light Camo (2009)


長年にわたり私たちのプリントの中でも特に派手で人気の高いライトカモ柄。このLaunch Jacketのプリントは、シカゴのNoPattern Studioに所属し、多彩な分野で活躍するアーティスト、デザイナー、クリエイティブディレクターであるチャック・アンダーソンとのコラボレーションでデザインされました。鮮やかな色彩と光の表現、非現実的なレイヤリングが代名詞のチャックの作品は、一目見ればすぐに彼のものであるとわかります。2009年にBurtonのアウターウェアラインの新作として登場したLaunch Jacketのデザインには、この印象的なプリント以上に良いものはなかったでしょう。
Restricted Chigurh Jacket - Black Light Flocked(2010)


サイケデリックロックにどっぷりハマっていたころ、部屋に飾っていたクールな光るポスターを覚えていますか?このジャケットはあれを実際に着られるようにしたものです。前身であるRoninコレクションのカウンターカルチャー的なテイストを持ちながらも新たな流れを踏襲し、刺激的なアイテムになりました。実際にフロック加工されたブラックライト生地で作られたRestricted Chigurh Jacketは、あの煙たい部屋での日々をオマージュしつつ、山では高性能なジャケットとしても機能しました。
スノーボードは常に私たちにとって最高の自己表現方法であり、それは滑り方やボード選びにとどまりません。
実際のところ、オリジナリティは常にBurtonのDNAに不可欠なものです。チームライダーからデザイナー、そしてBurtonのギアを選んでくれるスノーボーダー全員においてです。
だからこそ、チェック柄であろうとヘビ柄であろうとカラフルであろうと、たとえただの黒であろうと、私たちは世の中のすべてのスノーボーダーに、あらゆる選択肢と革新的なアイテムを届けられるよう心掛けてきました。
さて、次はどんなド派手でユニークなデザインに挑戦しましょうか?